大学案内2024 電子カタログ
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明治維新後、日本は西洋文明を積極的に受容し、近代化を急速に推進してきました。このため社会は伸張を遂げましたが、あまりに急激な近代化であったため、伝統文化を破壊し、軽視する風潮さえ生じました。日露戦争後には、国民意識の変化とともに、さまざまな社会問題が多発し、深刻な社会不安を引き起こしていました。このような社会状況を憂い、柴田德次郎ら青年有志たちは、国家の繁栄と国民生活の安穏に資するため1913(大正2)年に「青年大民団」を組織し、これを母体として1917(大正6)年、「活学を講ず」の宣言とともに、私塾「國士館」を創立しました。その目的は、吉田松陰の精神を範とし、日々の「実践」のなかから心身の鍛錬と人格の陶冶をはかり、国家社会に貢献する智力と胆力を備えた人材の養成にありました。以来、学ぶ者みずからが不断の「読書?体験?反省」と「思索」を実践しつつ、「誠意?勤労?見識?気魄」の四徳目を涵養(かんよう)することを教育理念に掲げ、さまざまな分野で活躍する人材を世に輩出してきました。また、趣旨に賛同する時の名士たち、特に創立期には頭山満、徳富蘇峰、野田卯太郎、渋沢栄一などの支援を受けて、今日の発展を遂げました。国士舘は、この建学の志を大切に継承しながら、教育研究の諸領域でも知識と実践の水準を高めつつ、 世界の平和と進運に積極的に貢献する真摯な努力を続けています。1955年青森県生まれ。1984年国士舘大学大学院政治学研究科政治学専攻博士課程修了、2006年政治学博士(国士舘大学)。1984年本学に入職。2002年政経学部二部教授、2003年政経学部教授、2012年大学院政治学研究科長。政経学部政治学科主任を2期、同学部教務主任を3期務める。2014年から比較憲法学会理事。学術学会賞:田上穣治賞(比較憲法学会)。専門はアメリカ政治史。1919(大正8)年に建設した国士舘大講堂(国登録有形文化財/世田谷キャンパス )国士舘大学 学長佐藤 圭一建学の由来と理念社会の先行きが曖昧で不確実な“VUCA時代”と呼ばれる今求められるのは、自ら目標を定め、行動する力にほかなりません。先に実施した学修成果測定によると、本学には優れた成果を創出する能力である「コンピテンシー」が高い学生が多いという結果があらわれています。国士舘大学の人間形成の根底にある、建学の精神に定められた「誠意?勤労?見識?気魄」という四徳目は、普遍的な教育理念であり、「課題解決型人間」の育成に寄与していると自負しています。一方で、伝統とは時代に対応できなければ輝きを失います。社会の変化に伴い、コンピテンシーを高めるために、「AI?データサイエンス教育プログラム」を導入し、全学部で開講するとともに、幅広い教養を身に付けられるよう、教養科目の改革も進めています。本学が力を注ぐ防災教育についても、防災リーダー養成に加え、各学部独自の取り組みが活発化するなど進化を続けています。大学の4年間は財産です。専門分野の学びはもちろん、仲間と交流し経験を重ねながら、社会で活躍する人間力を養ってください。一人ひとりに寄り添う教職員一同に加え、キャリア支援体制も整え、確かな志を抱くあなたをサポートします。不確実な時代を生き抜くために。幅広い教養を身に付け、仲間と交流しコンピテンシーを高めながら、“課題解決型人間”を目指そう。Messagefrom President学長からのメッセージ10

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