建学の由来と理念明治維新後、日本は西洋文明を積極的に受容し、近代化を急速に推進してきました。このため社会は伸張を遂げましたが、あまりに急激な近代化であったため、伝統文化を破壊し、軽視する風潮さえ生じました。日露戦争後には、国民意識の変化とともに、さまざまな社会問題が多発し、深刻な社会不安を引き起こしていました。このような社会状況を憂い、柴田德次郎ら青年有志たちは、国家の繁栄と国民生活の安穏に資するため1913（大正2）年に「青年大民団」を組織し、これを母体として1917（大正6）年、「活学を講ず」の宣言とともに、私塾「國士館」を創立しました。その目的は、吉田松陰の精神を範とし、日々の「実践」のなかから心身の鍛錬と人格の陶冶をはかり、国家社会に貢献する智力と胆力を備えた人材の養成にありました。以来、学ぶ者みずからが不断の「読書?体験?反省」と「思索」を実践しつつ、「誠意?勤労?見識?気魄」の四徳目を涵養（かんよう）することを教育理念に掲げ、さまざまな分野で活躍する人材を世に輩出してきました。また、趣旨に賛同する時の名士たち、特に創立期には頭山満、徳富蘇峰、野田卯太郎、渋沢栄一などの支援を受けて、今日の発展を遂げました。国士舘は、この建学の志を大切に継承しながら、教育研究の諸領域でも知識と実践の水準を高めつつ、 世界の平和と進運に積極的に貢献する真摯な努力を続けています。国士舘での4年間は財産。幅広い教養や知恵を身に付け、自ら目標をつくり行動を起こせる“課題解決型人間”を目指そう。創立以来、100年を超える国士舘大学の伝統の中で、建学の精神である「国を思い、世のため人のために尽くせる人材の養成」への取り組みは、ずっと変わることがありません。一方で、伝統とは、時代に対応できなければ輝きを失います。自然災害や感染症など、大きな困難に直面する社会において、国士舘大学ではいち早く防災教育に力を注ぎ、各学部の特性に合わせた防災への取り組みもさらに深めながら、すべての学生が安全な社会づくりに貢献する「防災リーダー」となるべく支援体制を整えています。今こそ求められているのが、自ら目標をつくり、考え、生涯を通して行動を続ける「課題解決型人間」に他なりません。社会で活躍する人間力を養うために、専門分野の学びはもちろん、部活動やサークル、ボランティアや課外活動など、多くの仲間との交流を経験しながら、幅広い教養や知恵、多様な価値観をしっかりと身に付けてください。大学での4年間は財産です。国士舘大学は、一人ひとりに寄り添う教職員一同に加え、さまざまな奨学金など経済面でのサポート体制も整え、夢に向かって羽ばたくあなたに真正面から向き合います。学長からのメッセージMessagefromPresident1955年青森県生まれ。1984年国士舘大学大学院政治学研究科政治学専攻博士課程修了、2006年政治学博士（国士舘大学）。1984年本学に入職。2002年政経学部二部教授、2003年政経学部教授、2012年大学院政治学研究科長。政経学部政治学科主任を2期、同学部教務主任を3期務める。2014年から比較憲法学会理事。学術学会賞：田上穣治賞（比較憲法学会）。専門はアメリカ政治史。佐藤 圭一国士舘大学 学長 1919（大正8）年に建設した国士舘大講堂（国登録有形文化財／ 世田谷キャンパス ）08
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